ドル97円後半、中国株安受けファンド勢が円買戻し

ロイター編集
ドル97円後半、中国株安受けファンド勢が円買戻し
6月25日、正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの97円後半。2月撮影(2013年 ロイター/Shohei Miyano)
[東京 25日 ロイター] - 正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの97円後半。
この日はアジアの株価動向に関心が集中していたが、日経平均が小幅高で午前の取引を終え、序盤の中国株が前日ほど顕著な下げには至らなかったため、投機筋が対ドル、対ユーロで円を売った。しかし、正午にかけて中国株が下げ幅を拡大すると、次第にドル/円の上値が重くなり、円が買い戻された。
午前の取引では、米系金融機関やヘッジファンドによるドル買い/円売りが目立った。しかし、正午にかけて上海総合株価指数<.SSEC>や滬深300指数<.CSI300>が下げ幅を拡大すると、ドル/円相場はジリ安の展開となった。
24日のニューヨーク外為市場では、ドル指数<.DXY>が一時、6月5日以来の高値となる82.841まで上昇した。 バーナンキFRB議長が19日の記者会見で、経済情勢の改善が続けば毎月850億ドルの資産購入プログラムを縮小する可能性があるとの見方を示して以来、ドルは対主要通貨で上昇し、米国の債券と株式は売られてきた。 ただ、前日に関しては、米ダラス地区連銀のフィッシャー総裁が、金融緩和の「出口はまだ先の話だ」と語り、FRBは刺激策を縮小しても、緩和的な政策は継続していくとの見解を示したことをきっかけに、ドルは高値から反落した。
<中国の短期金利>
この日も、中国の短期金利は不安定な値動きを見せたが、トレーダーらによると、中国人民銀行(中央銀行)は公開市場操作を実施しないもようだ。
中国人民銀行はこれまでのところ、短期金利の急上昇を放置するスタンスをとっているが、「放置しているのではなく、実際は効率的にコントロールする手段を持っていないのではないか」(機関投資家)との意見も出ていた。
ベンチマークとなる期間7日の債券レポ金利は7.6500%と、前日比で0.0840%ポイント上昇。同金利は6.50%で取引が始まった後、一時16%まで上昇した。
中国人民銀行は24日、流動性は全般的に妥当な水準との考えを示し、商業銀行に流動性管理の改善を求めたことを明らかにした。また、融資業務の拡大やそれに関連したリスクを管理するよう銀行に求める、とした。 この見解は6月17日に出されたが、24日になって公表された。
<欧米銀のドル調達コスト>
相対取引のリアルタイムデータを提供する業者、CMAによると、EU金融機関の5年物CDSインデックスは前日で324.95bpsと前週末の307.15bpsから拡大。米金融機関のCDSインデックスは121.76bpsと、前週末の114.40bpsから拡大した。
他方、ベーシススワップでは、ドル資金調達コストの上昇が観測され、世界的な金融市場の不安定化を受けて、インターバンク市場ではドルの流動性がタイト化しているもようだ。
CDSスプレッドの上昇に関しては、新興国市場にエクスポージャーを抱える欧米金融機関を中心にファンディングコストに上昇圧力がかかっていることが予想され、今後の動向が注目される。
また、新たな銀行破たん処理制度に関する欧州連合財務相の協議が前日物別れに終わり、銀行同盟創設をめぐる意見の食い違いが鮮明になったこともEU銀の調達コスト上昇の一因になったとの意見も出ていた。
(森佳子)

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