[大阪 20日 ロイター] 橋下徹・大阪市長と松井一郎・大阪府知事は20日、関西経済連合会(関経連)など地元経済3団体との意見交換会を大阪市役所で開いた。関経連会長として、森詳介・関西電力<9503.T>会長が出席したが、地元振興策のあり方を巡る議論に終始し、原発問題については話し合われずに終了した。
大阪市は関電株の約9%を保有する筆頭株主。
橋下市長は意見交換会後、記者団に対し「(原発問題は)あそこの場でするような話ではない」と述べ、「表できちんと問題提起をする」と、株主総会の場で議論する意向を示した。一方で、関電の森会長は記者団に対し、「大阪の産業振興がテーマだ。(原発問題について)私からあえて申し上げる必要もない」と話した。
関電の大飯原発3、4号機の再稼働を巡り、橋下市長は松井知事とともに、原発から100キロ圏内の自治体との安全協定の締結などを求める「原発再稼働8提案」を、来週中にも政府に提出する意向。また、6月の関電の株主総会で、橋下市長は原発全廃に向けた株主提案を行う方針だ。
資源エネルギー庁によると、原発が稼働しない前提で、2010年並みの猛暑となった場合、関電管内のピーク時の電力供給力は18.4%不足する見通し。節電を要請した11年夏と同程度の暑さであれば、5.5%不足する見込み。17日には、枝野幸男経済産業相が「少しでも不安があれば計画停電の計画を立てる」と述べ、計画停電の可能性に言及している。
意見交換会に先立ち同日、開かれた大阪商工会議所の定例会見では、会頭の佐藤茂雄・京阪電気鉄道<9045.T>相談役が、昨年以上の節電要請となった場合、「間引き(運転)とかそういうことにならざるを得ない」と述べ、市民生活に影響が出る恐れがあるとの認識を示した。副会頭の町田勝彦シャープ<6753.T>相談役も「昨年の節電対策以上のことは考えられない」と、苦言を呈すなど、不透明な電力需給の見通しについて地元産業界で懸念が広がりつつある。
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