6月4日、ニューヨーク外為市場では、ドルが円に対して反発した。前日の下落で押し目買いが入るなどした。都内で2011年8撮影(2013年 ロイター//Yuriko Nakao)
[ニューヨーク 4日 ロイター] 4日終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが円に対して反発した。前日の下落で押し目買いが入ったほか、日本株の上昇で投資家のリスク志向が持ち直して円の需要が弱まった。
日本政府が公的年金の運用を見直し、株式や外貨建て資産の運用を拡大する方針だと伝えられたことも、ドル高円安要因になった。
終盤のドル/円は0.4%高の99.94円。トレーダーによると、100円ちょうどにオプションの期落ちがあって、この付近でドルを支える役割を果たしそうだ。
BNPパリバ(ニューヨーク)の通貨ストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は「ドルロングに対するスクイーズがあったが、ドルの長期的な強気見通しが相当広がっているので、こうした仕掛けが長続きしないだろうことは承知している」と話した。
短期的なチャート分析の面では、足元のドル/円の上昇は一時的であることがうかがえる。スコシアバンク(トロント)のチーフ通貨ストラテジスト、カミラ・サットン氏によると、50日移動平均の99.12円前後が下値支持線になっていて、この水準を下回って引ければドル売りが加速する。一方で3日の取引開始時の100.57円を上回って引けるようならば、ドルの下げ圧力は幾分和らぐだろうという。
米連邦準備理事会(FRB)は、労働市場が改善するまで金融緩和を維持すると表明しているため、7日に発表される5月の米雇用統計は注目されるだろう。
ロイター調査では、5月の非農業部門雇用者数は前月比17万人増の見込みで、4月の16万5000人増をわずかに上回る伸びにとどまる。がっかりするような数字ならばドルロングの縮小につながる半面、予想よりも高い伸びとなれば、ドルは値上がりするとみられる。
ドル/円の方向という点では、雇用統計に対する米国債市場の反応に左右されそうだ。
終盤のユーロ/ドルは0.1%高の1.3084ドル。4月のユーロ圏生産者物価指数(PPI)は一段と落ち込んで前月比では約4年ぶりの大幅なマイナスとなり、欧州中央銀行(ECB)による追加利下げの可能性はくすぶり続けている。
ユーロにとって今週の大きな材料は、6日のECB月例理事会。政策金利は維持される見通しだが、今後の利下げに関する手掛かりとして理事会終了後のドラギ総裁の会見が関心を集めるとみられる。
デイリーFX(ニューヨーク)の通貨アナリスト、クリストファー・ベッキオ氏は「一般的に言って、ユーロは今週、特に6日のECB理事会に向けてアウトパフォームを継続する態勢にある」と指摘する。
同氏は「ECBがユーロ圏において抑圧され、次第に動きが止まっている信用フローを活性化させるためにマイナス金利を導入するとの観測が広がりつつある。だが、自分の考えでは現時点でそれは現実化しそうにはない」としている。
直近の豪ドル/米ドルは1.3%安の0.9642米ドル。オーストラリア準備銀行(中央銀行)が政策金利を2.75%に据え置くとともに、スティーブンス総裁が金融緩和は依然として検討課題になっているとの見解を示したことを受けた動きだった。
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