アングル:原油安、欧州では意外な「ニッチ産業」に脚光

ロイター編集
アングル:原油安、欧州では意外な「ニッチ産業」に脚光
 1月13日、原油価格の急落を受け、欧州市場では化学、日用品、流通など原油安が恩恵となる銘柄を物色する動きが活発だ。写真は、ビールサーバー、2014年撮影(2015年 ロイター/Yves Herman)
[フランクフルト 12日 ロイター] - 原油価格の急落を受け、欧州市場では化学、日用品、流通など原油安が恩恵となる銘柄を物色する動きが活発だ。さらに、明らかな「勝ち組」以外にも、原油安が追い風となるニッチ産業への注目も高まっている。
今、投資家の熱い視線を集めているニッチ産業とは、醸造会社、香水・香料の生産会社、潤滑油メーカー、接着剤メーカーなどだ。
ドイツ商工会議所のフォルカー・トライアー副会長はロイターに対し「原油安はタイミングの良い景気刺激策だ」と述べ、ドイツ経済を今年、少なくとも0.5%ポイント押し上げる、との見方を示している。
ドイツ商工会議所は、ドイツの産業は今年、全体で200億ユーロ(約236億3000万ドル)のコストを節減できる、と推定。同時に、燃料価格の下落により、消費者の購買力も高まると予想している。
アクサ・インベストメント・マネージャーズのクリス・イゴ最高投資責任者(CIO)は、デフレ圧力が高まる可能性を認めつつも、原油価格の下落は成長にとって「明らかにプラス材料」と断言する。
<ビールに香水、接着剤も>
ドイツの銀行ベレンバーグは、原油価格の下落を背景に可処分所得が増加することから、酒類への支出が2%増加すると予想。世界最大のビールメーカーであるベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)が恩恵を受ける、との見通しを示している。
また、アナリストやファンドマネジャーは、そのほかの有望銘柄として、生産する際に原油もしくは原油関連の素材を使用するヘンケルの接着剤事業、香料大手ジボダンを挙げる。
INGインベストメント・マネジメントのシニアポートフォリオマネジャー、フレデリック・ヴァン・パレース氏は、探査に原油を必要とするランドゴールドなど産金グループに注目しているという。
欧州の日用品・家庭用品株<.SXQP>と化学株<.SX4P>は昨年6月以降、欧州株<.STOXX>や石油銘柄<.SXQP>をアウトパフォームしている。

Christoph Steitz記者 翻訳:吉川彩 編集:加藤京子

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