居住地の標高と肥満に関連性、食欲などに高度が影響か=米研究

ロイター編集
[13日 ロイター] 米国の研究者らが、酸素濃度の低い高地に住む人は低地に住む人よりも肥満になりにくいとする研究結果を、学術誌「国際肥満ジャーナル」で発表した。
この研究は米メリーランド州ベセスダの軍人保健科学大学のジェームソン・ボス氏らがまとめたもので、それによると、海抜に近い標高地点に住む人はコロラド州の高地に住む人に比べて、4─5倍肥満になりやすいという。
米疾病対策センター(CDC)によると、米国における成人の肥満率は約36%。割合は各地で異なるが、南部では数字が高い一方で、ネバダ州やコロラド州といった西部は最も肥満が少ない。
ボス氏らは、こうした差異が出る理由は明らかではないとしているが、1つの可能性として標高の違いが考えられると指摘。標高は食欲ホルモンや体内でのカロリー消費などに影響があるという。
研究では、米国内の約42万2600人を対象に2011年から行われた電話による健康調査の結果や、標高3000メートル以上の高地に住む236人の情報をまとめた。高地の住民は全てコロラド州に住み、食生活や運動などの面で健康的な傾向が見られたという。
さらに、標高500メートル以下の低標高地帯に住む約32万2700人の情報などを調べた結果、低標高地帯の人たちの肥満度などを示すBMI(ボディマス指数)は26.6となり、最も標高が高い地帯に住む人は24.2となった。
CDCによると、健康的なBMI値の範囲は18.5─24.9で、30を超えると肥満とされる。
また研究では、標高が200メートル高くなるごとに、肥満になるリスクが減る傾向があることも分かったという。
ケース・ウエスタン・リザーブ大学の人類学教授シンシア・ビール氏は、高地を訪れた人は最初の数週間にカロリーを燃焼しやすくなるが、それが継続するかどうかを調べるのは興味深いと述べた。ただ、この研究結果は、高地が肥満を予防することを証明したわけではないとも話した。

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