情報BOX:FRBの新出口戦略の概要

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情報BOX:FRBの新出口戦略の概要
 9月17日、米FRBは、現在の金融緩和策からの出口戦略案として、2011年6月に示した従来計画の修正版となる「政策正常化の原則と計画」を公表した。ワシントンのFRBで2012年4月撮影(2014年 ロイター/Joshua Roberts)
[17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は17日、現在の金融緩和策からの出口戦略案として、2011年6月に示した従来計画の修正版となる「政策正常化の原則と計画」を公表した。
フェデラルファンド(FF)金利を主要な政策手段とするとともに、FF金利を調整するための主な道具として超過準備に対する付利金利を利用することを明確にした。
新計画の概要は以下の通り。2011年版との比較も示した。
<金利>
金融緩和策を解除する時期が訪れた時には、FF金利の誘導目標レンジをまず引き上げる。
FF金利を目標レンジに導くための主な手段は、民間銀行がFRBに預ける準備預金の超過部分に掛かる金利の調整。
リバースレポ金利もFF金利の誘導に利用する。ただ、リバースレポ金利は「必要な限りにおいて」利用するだけであり、必要性が無くなれば徐々に利用を停止する。
2011年版では、FF金利を誘導するために超過準備への付利金利と準備預金の調整を利用するとしていた。その時点でリバースレポの試験実施はまだ行われていなかった。
FRBは昨冬からリバースレポを試験実施しているため、市場参加者は引き締め局面に入ればこの金利が主要な役割を果たすと予想していたが、新計画はリバースレポを補助的かつ一時的役割に留めることを明示した。
<債券償還分の再投資>
FRBは現在、保有債券が満期を迎えると償還資金を債券に再投資している。新計画は、利上げ開始後に再投資を停止、あるいは段階的に削減するとした。段階的削減の時期は経済・金融環境次第とした。
2011年版では、再投資停止を政策正常化の第1歩と位置付け、利上げ前に実施する可能性さえ示していた。
<資産売却>
FRBは直接売却によってモーゲージ担保証券(MBS)の保有を減らすことは計画していない。ただし「長期的には、残高を削減、あるいは全廃するため、限られた額の売却は正当化されるかもしれない」としている。ポートフォリオの縮小は、証券の満期到来、もしくは住宅保有者の住宅ローン早期償還に任せる。仮に売却する場合には事前にその計画を公表する。
2011年版では、利上げが始まればMBSの売却も開始し、3、5年以内にFRBのバランスシートから完全に除去することを視野に入れていた。
<バランスシート>
FRBは、長期的には「金融政策を効率的かつ効果的に実行するため、必要以上の証券を保有しない」計画。また、現在のように米国債とMBSをミックスして保有するのではなく、米国債を主体に保有する計画としている。

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