ギリシャ、支援協議合意なければ資本規制も 

ロイター編集
ギリシャ、支援協議合意なければ資本規制も 
 6月21日、ギリシャは、支援の期限が月末に迫るなか今週の債権団との協議で合意できなければ、2013年に資本規制に追い込まれたキプロスのような道をたどる可能性がある。写真は、EUの旗とギリシャ国旗、1月撮影(2015年 ロイター/Alkis Konstantinidis)
[ニコシア 21日 ロイター] - ギリシャは、支援の期限が月末に迫るなか今週の債権団との協議で合意できなければ、2013年に資本規制に追い込まれたキプロスのような道をたどる可能性がある。
キプロスは13年春に金融システムが崩壊の危機に陥り、支援プログラムを受け入れなければ、システムは崩壊するとの最後通告を受けた。
銀行預金の流出を防ぐため、ユーロ圏で初めて資本規制を導入したが、キプロスのケースでは2年後にこうした規制はすべて解除され、対処可能であることが示されている。
ギリシャの銀行は当時のキプロスの銀行と同様に、欧州中央銀行(ECB)の緊急流動性支援(ELA)に依存している。
債権団との支援協議が難航するなか、ギリシャの銀行からは預金流出が加速。これを受けてECBはELA枠を拡大した。
当時キプロスの財務相だったエコノミストのマイケル・サリス氏は、ECBが支援を止めた場合に何が起きるかほぼ確信しており、ロイターに対し「基本的に(ギリシャの銀行は)30分で閉鎖を余儀なくされる」と指摘した。
キプロスは1行の清算と、もう1行については破綻した際の損失吸収力として、負担を債権者や大口預金者に強制する「ベイルイン」を余儀なくされた。
ECBのギリシャ銀へのELAは今週初めまでの銀行の存続を可能にするにすぎず、再び見直しの協議が行われることになっている。
ギリシャ政府は、資本規制の計画はないと強調している。
<キプロスの資本規制は2年で終了>
キプロスの資本規制は2年で解除され、2008年の銀行危機後に同様の規制を導入し現在解除に向けた準備を進めているアイスランドとは対照的だ。
サリス氏は、キプロスの最優先事項は解除が困難となる過剰な資本規制を避けることだったと指摘。「アイスランドの例を踏まえ、われわれが2年で解除できると思っていた人は多くないだろう」と述べた。
コンサルタント会社サピエンタのエコノミスト、フィオナ・マレン氏は「アイスランドは銀行危機だけでなく、通貨も防衛する必要があった。同国の資本規制は同時にこの2つに対応しようとしていた」と指摘。
一方、「キプロスの場合、流動性への対応の問題だった。主な影響は心理的なもので、資金の流動性は停止しなかった」との見解を示した。
キプロスは2015年第1・四半期に、2011年以来のプラス成長に回復。現在2016年初めに終了が見込まれる10億ユーロの支援プログラムの2年目を迎えているが、当局者らは支援は必要ないとの見方を示している。

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