米でBSE感染牛、農務省「人間の健康守られている」

ロイター編集
米でBSE感染牛、農務省「人間の健康守られている」
4月24日、米国で6年ぶりに牛への牛海綿状脳症(BSE)感染が確認された。写真はカリフォルニア州チノの牧場でのビデオ映像から(2012年 ロイター/Reuters TV)
[ワシントン 24日 ロイター] 米国で6年ぶりに牛への牛海綿状脳症(BSE)感染が確認された。米国で初めてBSE感染牛が発見されたのは2003年で、今回は4例目となる。米農務省は、食用への流通は阻止され、ヒトおよび動物の健康は守られていると説明した。
農務省は24日、カリフォルニア州で牛海綿状脳症(BSE)に感染した乳牛が確認されたと発表した。
ビルサック農務長官は「食品供給やヒトの健康へのリスクはない」と述べた。
農務省は、すでに国際獣疫事務局(OIE)や牛肉輸出先への通知を開始。同省当局者は牛肉輸出への影響はないとの見方を示した。現在、感染ルートなどを調査中だが、餌を通じて感染したわけではないとみている。月齢もまだ確定していない。感染牛は処分されることになっている。
農務省の動植物検疫関係当局の責任者は会見で「今回の件で警戒、懸念の必要はない。人間および動物の健康は守られている」と説明。
さらに、米国のBSE対策が適切と関係機関から認定されていることを挙げ、「輸出には影響しないはずだ。影響するとかしないとかの予想ではなく、影響しないはずだと言っている」と述べた。
今回は、農務省の発表前からBSE感染のうわさが広がり、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の生牛先物相場がストップ安を付けたほか、関連商品のトウモロコシ相場も下落した。生牛先物は、農務省が食品への影響はないと表明したことを受け、幾分持ち直した。
食肉業界からは、日本や韓国、中国など主要輸出先への影響を懸念する声が出ている。タイソン・フーズなどにとっては、加工肉の安全性が問われた「ピンクスライム」問題に続く打撃となるのは確実とみられている。
<拡大する輸出に冷や水>
米で初のBSE感染が確認されたのは2003年終盤。翌04年の牛肉輸出は約30億ドルも減少した。
今回の感染のニュースは、中国などへの牛肉輸出が拡大するなかで出た悪材料だ。米商務省によると、昨年の中国、ロシア、カナダへの輸出は過去最高水準だった。
ただ、米国産牛肉の主要消費国である日本、メキシコ、韓国向けの輸出は依然、BSE関連規制の影響を引きずり完全に回復していない。
アレンデールの調査責任者リッチ・ネルソン氏は「2003年とは状況が違う。今回の件で新たな規制が導入されることはない」とみている。
農務省の発表後、メキシコは米国からの牛肉輸入を停止する予定はなく、現行の検疫体制を維持すると表明した。
ブラジルの食肉加工大手の米国法人でタイソン・フーズと並ぶ大手のJBS USAは24日、今回の感染例が米国の牛肉輸出に影響しないと確信していると表明した。
*内容をさらに追加して再送します。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab