インタビュー:日米の投資比率に低下余地=グロソブ運用の国際投信

ロイター編集
インタビュー:日米の投資比率に低下余地=グロソブ運用の国際投信
10月16日、国際投信投資顧問で国内最大の債券ファンド「グローバル・ソブリン・オープン」を運用する堀井・債券運用部長(写真)は、その資産構成の比率について、日本円と米ドル建てには低下の余地が残ると述べた。都内で撮影(2012年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 16日 ロイター] 国際投信投資顧問で国内最大の債券ファンド「グローバル・ソブリン・オープン(通称:グロソブ)」を運用する堀井正孝・債券運用部長は16日、その資産構成の比率について、日本円と米ドル建てには低下の余地が残るとし、分散投資の過程で今年10月から投資を始めたポーランドやメキシコの比率を高める可能性に言及した。
一方、欧州危機を踏まえて比率低下を先行させたユーロ建て資産についてはこれ以上、減らす考えはないと語った。同日午前、ロイターとのインタビューで説明した。
グロソブの11日時点の純資産残高はおよそ1.5兆円。2008年に記録した5.7兆円をピークに残高を減らしているが、公募投信の中では国内最大の規模を維持している。国際投信によると、構成比率は同日時点でドル29.5%、ユーロ10.8%、日本10.7%、豪ドル18.5%、ニュージーランドドル2.1%(いずれも通貨建てベース)だった。
堀井氏はインタビューの中で、日本円や米ドル建ての構成比率について「低下させる余地がある」と話した。同社は、ギリシャの財政問題に端を発した欧州危機でユーロ建ての比率低下を先行させてきた。今後の動向について、同氏は「分散投資の過程で若干量をドルからメキシコに入れ替えたり、ユーロを売って円を買う動きが収まれば、状況をみながら日本の比率引き下げも含めて検討する」と語った。
日本国債については換金性が高いため「最低でも4、5%程度の保有が必要」と指摘した。計算上は現在の10%程度からの差し引きで5、6%程度の引き下げが可能だが、実際に引き下げるのかどうかや、その場合の幅については明言を避けた。一方、米国で懸念されている「財政の崖」に関して、同氏は「(政府が)何らかの対応をとるとみており、最悪の事態に発展することは想定していない」と話した。
ユーロ建て資産については財政問題との関連で「ひとつの通貨である以上は財政統合などがなされなければ債務問題の本質的な解決には近づけないが、経常赤字の改善でクラッシュが起きる可能性は低下している」と述べた。そのうえで「これ以上、落とす方向にはない」と語った。
堀井氏は、今月からポーランドやメキシコを運用対象に組み入れた経緯についても触れ、「欧米より相対的な利回りが高いうえ、主要な輸出先である米・独の経済回復期待を反映して両通貨が強含んできたため」と説明した。いずれもシングルA格への投資だが「流動性に問題はない」との見解を示した。
また、豪ドルやニュージーランドドル建ての資産構成について、「中国(のハードランディング)が引き金になって豪ドルが急落することは、現時点で考えていない」と述べ、いずれもその保有比率を維持する考えを示した。
(ロイターニュース 山口貴也、程近文)

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab