2月13日、米ケーブルテレビ最大手のコムキャストは、業界第2位のタイム・ワーナー・ケーブルを総額約452億ドルで買収すると発表した。サンフランシスコで撮影(2014年 ロイター/Robert Galbraith)
[12日 ロイター] -米ケーブルテレビ最大手のコムキャストは、業界第2位のタイム・ワーナー・ケーブル(TWC)を総額約452億ドルで買収すると発表した。
ニューヨークからロサンゼルスまで広い地域で展開し、有料テレビ放送市場の3割近いシェアを握るとともに、ブロードバンド・インターネットサービスでも優位に立つ会社が誕生する。
今回の案件は友好的買収で、全額株式交換により実施される。TWC株の評価額は1株当たり約158.82ドルで、12日終値をおよそ17%上回る水準。
年末までの手続き完了を見込んでいる。
TWC買収により、コムキャストは米テレビ市場上位20都市のうち19都市がサービス地域に入ることから、コンテンツ・プロバイダーや広告主に対し大きな影響力を持つ可能性がある。
このため、米司法省や連邦通信委員会(FCC)の承認を得られるか疑問視する見方も既に出ている。
発表を受けてTWCの株価は7%急伸し、144.81ドルで引けた。ただ、コムキャストが提案した158.82ドルは依然大幅に下回っており、規制当局の承認への懸念を反映する格好となった。コムキャストは4.1%安。
FCC元委員長のリード・ハント氏は買収について「承認を得るには大き過ぎるのかどうか分からないが、司法省でもFCCでも入念な審査なく容易に進むというには大き過ぎることは確かだ」と述べた。
そのうえで、買収が承認された場合、メディアやコンテンツ、ブロードバンド、通信機器業界などのあらゆる交渉の場で勢力バランスが変わってくるとの見方を示した。
コムキャストのブライアン・ロバーツ最高経営責任者(CEO)は、米国内の契約数を300万世帯減らす方針を示し、残りのおよそ3000万世帯は市場全体の30%を若干下回ることから、当局の承認が下りると確信していると語った。
コムキャストとTWCは合併を通じて15億ドルの営業コストを削減できるとみており、その半分は1年目に見込まれている。コムキャストは買収手続き完了の際に、株式買い戻しの規模を100億ドルまで拡大する方針という。
コムキャストは昨年、NBCユニバーサルの買収を完了したばかり。今回の買収が成功すれば、1年余りで2度も米メディア業界の再編を促したことになる。
TWCをめぐっては、チャーター・コミュニケーションズも買収を目指していた。
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