[ブリュッセル 20日 ロイター] - 欧州連合(EU)の首脳は21日夕に、4月9日のEU中国首脳会議で提起する世界貿易機関(WTO)改革やサイバーセキュリティといった事案について調整する。EU高官が明らかにした。
米中が貿易問題で対立するなかで、欧州がどのような立ち位置をとるかについても協議する見通し。
21─22日のEU首脳会議の準備に関与しているこの高官は「EUは多くの分野で非常に包括的な協力を提案する用意がある」と述べた。
高官によると、EU首脳は、「野心的な」EU中国投資協定の2020年にまとめる用意があり、遅々としているプロセスを加速させるためにEU首脳が直接協議に参加する方針。
年央までに優先度の高い市場の参入障壁のリストで中国と合意し、双方の企業が差別されないようにしたい考え。
WTO改革で緊密に協力する方針。産業への助成や技術移転強要の是正も議題とする考えという。
高官は「鉄鋼・アルミの設備過剰問題への取り組みやハイテクなどその他のセクターの設備過剰問題防止に向けて20カ国・地域(G20)の枠組みで中国と協力したい」と述べた。
さらに、EUとして、知的財産の窃取などサイバーセキュリティに関する懸念についても中国と協議する方針を示した。
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