[8日 ロイター] - コミー米連邦捜査局(FBI)前長官は8日、上院情報委員会の公聴会で証言し、トランプ大統領からフリン前大統領補佐官の捜査を中止する要請があったことに困惑したと語った。ただ、こうした要請が司法妨害にあたるかどうかについて言及することは避けた。
市場関係者のコメントは以下の通り。
●予想外の内容なく市場に安心感
<コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジ(ワシントン)の首席市場アナリスト、オマー・エシナー氏>
これまでのところ予想外の内容も「爆弾」発言も出ていない。証言中はドル/円はやや上向いたが、これはコミー前連邦捜査局(FBI)長官からこれまでに知られていない証拠は出てこないとの見方から若干の安心感が広がったためと考えられる。
トランプ大統領の行動が「不適切」であった以上のことを示す新たな情報が出てくる公算は小さく、当然、司法妨害にあたるとの判断にも至らないだろう。
ドル/円がやや上昇したこと以外、市場では特に動きは見られていない。
●市場反応には大統領指示巡る証拠さらに必要
<BMOグローバル・アセット・マネジメントのシニア投資ストラテジスト兼ポートフォリオマネジャー、ジョン・アダムズ氏>
市場がより大きく反応するには、大統領から明確な指示があったことを示す一段の証拠を確認する必要がある。
市場はワシントンの雑音に慣れてしまい、われわれは政治リスクに対する市場の慢心を懸念している。
6月8日、コミー米FBI前長官は、上院情報委員会の公聴会で証言した。写真はワシントンで同日撮影(2017年 ロイター/Jonathan Ernst)
「これが経済成長や利益の伸びに影響を与えるか」が重要だが、これまでのところ、いずれの質問に対する答えもノーだ。
●状況変わらず、トランプ政権の刺激策難航
<ストーン・アンド・マッカーシー・リサーチ・アソシエーツの市場ストラテジスト、 ジョン・カナバン氏>
コミー米連邦捜査局(FBI)前長官の証言に新しい材料はあまり無かった。既報の懸念事項をすべて確認する内容だった。(コミー氏とトランプ大統領の)接触を巡る懸念は残った。
(証言後も)状況はこれまでと同じだ。トランプ政権の財政刺激策取りまとめはかなり難しい。税改革やインフラ支出と合わせた政策規模は、従来予想を大きく下回りそうだ。財政刺激策の(実施)時期も2018年にかけてか、恐らく19年にずれ込みつつある。
財政刺激策が無くとも、現在の景気の勢いを持続させることは可能だ。来年は底堅い成長を予想している。こうしたことから、来週の利上げが可能となるほか、9月か12月の年内さらにもう1回行われる公算が大きい。
●問題拡大せず、国民の関心は失業・雇用成長に
<ウェドブッシュ・セキュリティーズのシニアバイスプレジデント、スティーブン・マソッカ氏>
ジェームズ・コミーショーだ。気にかける人はだれもいない。証言内容のひとつとして、問題化することはないだろう。共和党員らは何も見るべきことは無く、前へ進もうと訴えることだろう。せいぜい、政治経験ゼロの大統領が、発言すべきでなかったことにおそらく言及したに過ぎない。問題が拡大するとはみていない。
共和党員らがトランプ氏を救い、民主党員らが大きく騒ぎ立てようとするほど重要な(証言)内容で無かった。人々は失業や雇用の伸びなど、より重要な問題を意識している。
*見出しを修正しました。
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