高値もみ合い、企業決算にらみで個別物色の展開=今週の東京株式市場

ロイター編集
[東京 27日 ロイター] - 今週の東京株式市場は、高値もみ合いが見込まれる。反騰相場が一服する中、焦点となるのは本格化する国内企業の4―6月期決算だ。総じて好調な内需系に対し、外需系企業については楽観的な見方が後退しつつある。投資家は業績の進ちょく状況から「稼ぐ力」を見極めようとしており、企業間の優勝劣敗が鮮明になる可能性もある。
日経平均の予想レンジは2万0200円─2万0900円。
内需系企業の好調は株価への織り込みが進んでいる。消費増税の影響で落ち込んだ前年の反動やインバウンド需要の拡大など分かりやすい材料があるためだ。一方、外需系企業については日本電産 、信越化学工業 など好決算が先行したが、「あくまでも固有の競争力の表れ。外需企業全般に当てはめるのは無理がある」(国内証券)。中国景気の減速を示す統計が続いているほか、ユーロ安に伴う欧州向け輸出採算の悪化なども懸念され不透明感が残る。今週は28日にファナック 、29日にパナソニック 、日産 、30日にソニー、 、京セラ などが決算発表を予定している。4―6月期の時点で業績予想を修正する企業は少ないと予想されるが、進ちょく状況によっては、個別企業の株価を大きく変動させる要因になりそうだ。
日経平均は7月前半に底入れし、急ピッチで上昇した反動から上値の重い展開となっているが、投資家心理が悪化したわけではない。日銀の緩和姿勢に変化がなく、待機資金が潤沢であることに加え、6月訪日外国人数の大幅増などをみる限り、中国株安による影響も今のところ限定的だ。市場では「海外投資家は他の投資先との比較で日本株を選好するとみられる。好材料には素直に反応しやすい環境が続く」(野村証券投資情報部課長代理の澤田麻希氏)との声が出ている。環太平洋連携協定(TPP)交渉の進展や国内経済指標の上振れが相場を押し上げる可能性もある。
もっとも、米国株がもたつく中で、日経平均が6月24日の高値(2万0952円)を抜いて年初来高値に進むのは容易ではない。決算の概要が判明すれば、次は夏枯れの8月相場が意識される。「売買が活発化しない時期を控え9月米利上げ観測が強まれば、上値は買いにくくなる。相場は先を読む可能性がある」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券シニア投資ストラテジストの吉越昭二氏)という。28―29日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。年内の米利上げは織り込みが進んでいるとみられるが、資源国、新興国の通貨安など新たなリスクの浮上にも注意しなければならず、高値圏ではやや神経質な値動きも予想される。

株式マーケットチーム

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