1月29日、米マイクロソフトは一般向けの業務用ソフト「オフィス」の最新版を米国で発売。写真はサンディエゴの販売店。昨年1月撮影(2013年 ロイター/Mike Blake)
[シアトル 29日 ロイター] 米マイクロソフトは29日、一般向けの業務用ソフト「オフィス」の最新版を米国で発売した。
2010年以来の主力ソフト刷新で、無料で類似のソフトを提供するグーグルに対抗する。
新型「オフィス」はソフトをオンライン上で常時更新できる点が大きな特徴で、需要が急拡大しているモバイル機器に対応した。
一般向けの「オフィス365ホーム・プレミアム」は年間100ドルで、最大5機器まで最新ソフトをすべて利用できる。書類などのデータはクラウド上で保存され、利用料を支払っている機器ならオンライン環境で随時アクセス可能。
ライバルのグーグルは業務用ソフトを一般向けに無料で、法人向けには1ユーザーあたり年間50ドルで提供している。
また今回初めて、2011年に買収したスカイプの電話・ビデオサービスも取り入れた。
法人向けは一部ですでに提供を始めているが、正式発売は2月27日以降となっている。
マイクロソフトはタブレット端末「サーフィス」に加え、今回のオフィス発売によるオンラインソフトへの参入により、携帯機器市場での挽回を図りたい考え。
バルマー最高経営責任者(CEO)は声明で「『オフィス365ホーム・プレミアム』発売は、当社がデバイスおよびサービス事業へと舵を切る上で大きな一歩」と述べた。
ただ最新のオフィスはアップルのタブレット「iPad(アイパッド)」には対応していない。背景には、iPadに対応すればユーザー数を拡大できる利点がある一方で、自社の「サーフィス」購入意欲を損ねかねないとの事情がある。
マイクロソフトの10─12月期は、最新版の発売を控え「オフィス」の売り上げ減少が押し下げ要因となったが、1─3月期は売上高が回復すると見込まれている。
調査会社ガートナーのアナリスト、マイケル・シルバー氏は「マイクロソフトは価格面だけでなく、ソフトウエアの刷新ペースの鈍さやオンライン、モバイル機器への対応の遅れでも批判を受けていた」とし、「『オフィス2013』はこうした批判の一部に応えている。一方で、価格設定力も引き続き維持した」と指摘した。
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