3月2日、来週の東京株式市場は荒い動きとなる見通し。トランプ米大統領が鉄鋼輸入品やアルミ製品に対し関税を課す方針を発表すると明らかにし、世界景気への悪影響が警戒されている。写真は東京証券取引所で2015年7月撮影(2018年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 2日 ロイター] - 来週の東京株式市場は荒い動きとなる見通し。トランプ米大統領が鉄鋼輸入品やアルミ製品に対し関税を課す方針を発表すると明らかにし、世界景気への悪影響が警戒されている。日銀の出口戦略への思惑も広がり、相場の先行きには不透明感が強い。ただ直近の株安が急ピッチだったため、投資家の過度な懸念が後退した場合、ショートカバーで反発する可能性が高い。
日経平均の予想レンジは2万0800円─2万1800円。
4日にはイタリア総選挙など欧州で政治イベントが控えている。「すぐにEU(欧州連合)離脱に直結する話ではないが、一時的な波乱要因になりうる」(中堅証券)という。週内には欧州中央銀行(ECB)理事会のほか、日銀金融政策決定会合も控えているが、黒田東彦・日銀総裁は2日、出口戦略について2019年度ごろには「検討、議論していることは間違いない」と発言した。
「出口論を語るのは時期尚早といっていた黒田総裁が期限を設けた。株にはネガティブ」(外資系証券トレーダー)との声が出ている。
日経平均は直近3営業日で1200円を超す下落。米国の関税方針が株安の一因となったが、産業界の一部からはすでに反発が出ている。大和証券・チーフグローバルストラテジストの壁谷洋和氏は「関税は米国だけでなく世界全体にとってみても利益があるとは思えない。この問題で米国株が下落すれば、トランプ米大統領への支持に影響が出る。実現性を見極めるところ」と話す。
9日にメジャーSQ(特別清算指数)算出を控え、先物への仕掛け的な売買が活発化しやすい。一方、東証の空売り比率は高水準で推移している。いったん買い戻しの流れとなれば、上方向に勢いが付くことも見込まれる。ただ9日夜には米2月雇用統計の発表が予定されており、2万2000円近辺では戻り売り圧力が強まりそうだ。
米国の金融政策に対する不透明感も意識されている。セゾン投信・運用部長の瀬下哲雄氏は「イエレン前FRB(米連邦準備理事会)議長のハト派的な路線をパウエル現議長が承継するという市場の『幻想』は、議会証言で見事に打ち砕かれた。金融政策による株価の下支え効果は見込みにくくなった」と指摘。「米国株次第では、日経平均の2万円割れがあっても不思議ではない」と話す。
株式マーケットチーム
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