[東京 15日 ロイター] - 東芝6502.Tは15日、昨年表面化した不正会計問題で新たに7件、計58億円の利益水増しが判明していたことを公表した。2015年度第2四半期から第3四半期にかけて損失計上したものの、対外的には公表していなかった。同社は「情報開示に意識が十分でなかった点があった」(広報担当者)と説明している。
昨年9月7日、通常から4カ月の大幅な遅れで14年度連結決算を発表した際、東芝は08年度から14年度までに税引き前利益で合計2248億円の水増しがあったと説明。今回、15年度中に損失計上した58億円分の追加によって、不正会計における同利益の水増し額は2306億円に増えた。
錦織弘信上席常務の報酬20%を3カ月間カットするなど関係者の処分を行うとしている。
同社はまた、不正会計問題の再発防止として、監査委員会の委員長を務める社外取締役の佐藤良二氏(公認会計士)が常勤監査委員に付くと発表した。4月1日付。監査委員会による調査機能の強化を図ることなどが狙い。
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