アングル:米ハイテク大手が中国で相次ぎ提携、厳しさ増す事業環境

ロイター編集
アングル:米ハイテク大手が中国で相次ぎ提携、厳しさ増す事業環境
 1月30日、中国に進出する米大手ハイテク企業の間で中国企業と提携する動きが広がっている。ハノーバーで昨年3月撮影(2015年 ロイター/FABRIZIO BENSCH)
[北京 30日 ロイター] - 中国に進出する米大手ハイテク企業の間で中国企業と提携する動きが広がっている。中国で外資系企業を取り巻く環境が厳しさを増していることが背景。地元企業と組めば事業が進めやすくなるとの計算が働いているようだ。
中国政府は国内産業育成のため、以前から国産技術の採用を奨励している。また、米国家安全保障局(NSA)のエドワード・スノーデン元職員が米政府によるサイバー監視活動を暴露したことで、米ハイテク企業への風当たりは一層強まっている。
中国政府は、中国の金融機関にシステムを納入する企業に対し、国産技術の活用を求める新規制を提案。米経済団体は規制の導入延期を求めているが、この規制が導入された場合、中国企業との提携を模索する動きがさらに広がるとみられている。
すでにIBM、インテル、デル[DI.UL]、シスコシステムズ、ヒューレット・パッカード、ジュニパー・ネットワークスいった大手ハイテク企業が、中国企業と提携。技術の共有、共同プロジェクトの実施、中国企業への出資などを進めている。
16年前に中国に進出したデルは先週、国有企業の中国電子信息産業集団との提携を発表。
IBMも昨年8月、サーバーシステムの設計支援で、中国の浪潮国際<0596.HK>と合意した。浪潮国際は当時、IBMに代わるシステムを国有企業に積極的に売り込んでおり、両社の提携は予想外と受け止められた。
インテルは昨年9月、中国政府系のモバイル半導体メーカー2社に15億ドルを出資すると表明している。
フォレスター・リサーチのバイスプレジデント、ブライアン・ワン氏は、米中企業の提携について、中国政府の狙い通りに国内企業の競争力が高まれば、海外企業の必要性は薄れていくと指摘。
「提携は(外資系企業にとって)一時しのぎの対策でしかない。(中国政府は)最終的には、自社で知的財産権を持つ純粋な中国企業しか求めなくなるだろう」との見方を示した。
(Paul Carsten記者;翻訳 深滝壱哉 編集 加藤京子

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