9月28日、今週の東京株式市場は、底値固めの展開が予想される。写真は株価ボードの前を通過する人々、都内の証券会社で4日撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 28日 ロイター] - 今週の東京株式市場は、底値固めの展開が予想される。独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題が欧州経済などにどう影響するのかが読めず、新たな不安材料として意識されている。中国経済の減速懸念もくすぶり続けるとみられ、海外情勢の不透明感は払しょくされにくい。
9月期末にかけての需給は悪くないとみられるが、週後半の米重要指標を見極めるまで上値を買いにくい雰囲気が広がりそうだ。
日経平均の予想レンジは1万7400円─1万8200円。
米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が24日に講演し、年内の利上げ開始を示唆したことで、米金融政策をめぐる不透明感は一歩後退した。為替は1ドル120円付近で落ち着き、日本株の不安材料は一つ減ったかにみえる。だが、米国で発覚したVWの排ガス不正問題は同社の主要市場である欧州に飛び火し、深刻度を増している。「ドイツ経済への影響が懸念されるほか、欧州や世界経済にどう波及していくのか現時点で読めず、株式市場は新たな不安材料を抱えた」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券シニア投資ストラテジストの吉越昭二氏)との見方が出ている。
中国経済に対する不安も残っている。財新/マークイットが23日に発表した9月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が6年半ぶりの低水準となり、景気対策の効果が疑問視されている。10月1日に中国国家統計局が発表する9月製造業PMIの内容次第では、日本株の売り材料にされそうだ。
安倍晋三首相が打ち出した「新たな3本の矢」は具体策に欠けるとして市場の評価は得られていない。政策が煮詰まる過程で具体性のあるロードマップが示されれば、見直し余地はありそうだが、従来の成長戦略で成功した「観光立国」の場合でさえ、ビザの発券緩和や免税拡充などが訪日客数の増加に結び付くまではそれなりの時間を要している。当面は子育て支援や介護など関連銘柄の個別物色にとどまるとみられる。
今週は9月中間期末に向け、ドレッシング的な買いが入る可能性があるほか、配当権利落ち分の再投資に伴う買いが週前半にかけて続くとの見方もあり、需給の支えになりそうだ。だが、10月1日の9月米ISM製造業景気指数、2日の9月米雇用統計と米重要指標の発表が相次ぐ。市場では「12月の米利上げ観測が後退することはなさそうだが、足元の米製造業指標が弱いため注意は必要だろう」(野村証券シニア・インベストメント・ストラテジストの田之上章氏)との指摘も出ている。
国内で30日発表の8月鉱工業生産、10月1日発表の9月日銀短観が予想を大きく下振れると失望感を招く可能性もある。
株式マーケットチーム※
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