[サンパウロ 21日 ロイター] ムーディーズ・インベスターズ・サービスの幹部は21日、ブラジルの格上げを見送ったことについて、成長や投資に対する懸念が理由、との見方を示した。
ムーディーズは21日、昨年6月以来「Baa2」となっているブラジルのソブリン格付けを据え置くことを決定した。見通しも引き続き「ポジティブ」とした。
同社のシニア・クレジット・オフィサー、マウロ・レオ氏はロイターとの電話インタビューで「大半のケースをみると、見通しが18カ月間ポジティブだった場合、格上げが決定される。ただ今回は、意見が一致しなかった」と述べ、成長や投資に対する懸念に加え、他国と比較した場合に債務が高水準であることが据え置きを決定した理由だと明らかにした。
ブラジルの経済成長は過去2年間「標準以下」だとし、「これまでのように成長率が4%に戻るかどうか分からない。現在の新たな局面ではブラジルにとりプラスやマイナスになる要素があり、それらを見極める必要がある」との見方を示した。
さらに、歳入に対する債務の割合は、同じ格付けの国の中でもブラジルが最も高く、一方で、ブラジルへの投資は対GDP比20%と「Baa」格付け国の平均である25%超に達していない、と指摘した。
ムーディーズは21日に発表した声明で、各種データはブラジルが他国とかけ離れた状況にあることを示しているが、こうしたギャップが段階的に縮められると想定し、ブラジルの見通しをポジティブに据え置いた、としている。
レオ氏は、過去4年間における借り入れコストの大幅低下により、ブラジルに対する市場のリスク認識度は改善するとし「低金利という新しい要素は政府債務の削減を支援する。これは重要なことだ」と述べた。
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