4月17日、今週米ワシントンで開かれるIMF・G20財務相・中央銀行総裁会議では、先例のない金融緩和策の影響などが協議される見通し。写真は2010年11月撮影(2013年 ロイター)
[メキシコ市/ワシントン 17日 ロイター] 今週米ワシントンで開かれる国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合と20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、先例のない金融緩和策の影響や、超低金利政策の終了に向けたアプローチについて協議される見通し。
日本銀行は他の主要中銀と並んで積極的な金融緩和を表明。向こう2年間で1兆4000億ドルを供給する方針を示し、通貨安競争をめぐる緊張が高まっている。
IMF・世銀会合の合間にG20会合の準備を進めている当局者は、日銀の緩和策が世界経済に関する協議の中心となり、特に資産価格への影響や、投機買いを助長するリスクについて話し合われるとの見方を示した。
あるG20当局者は匿名を条件に「誰もが強い日本経済に関心がある。ただ、こうした政策の影響やその実行可能性は検討される必要がある」と語った。
当局者によると、今回のG20会合では、競争的な通貨切り下げを回避するとした2月のG20声明が確認される見通し。日銀の緩和姿勢を受け、円相場は対ユーロと対ドルで数年ぶりの安値をつけた。
ユーロ圏当局者は「全体として、日本国内の問題に着目した日銀の政策は正しい方向に向かっている」としつつ、「外国為替レートを含め、日本国外への影響をめぐっては議論があるだろう」と述べた。
G20会合では、債務削減目標についても話し合われる見通し。米国は目標設定に反対している一方、他の国は長期的に債務を対国内総生産(GDP)で90%を下回る水準まで削減する案を支持している。
2010年にG20のトロント会合で合意された債務削減案は、今年9月の首脳会合で期限延長が決まらなければ、今年で期限切れとなる。G20の中には、厳しい目標によって、まだぜい弱な景気回復が阻害される可能性があると懸念する国もあれば、放漫な財政政策が将来の危機につながる可能性を警戒する国もある。
あるドイツ当局者は「目標は持続可能な債務水準を保つことだ」と述べ、「これを財政再建と捉える人もいれば、成長という人もいる。われわれは成長配慮型の財政再建と呼ぶ」と語った。
<緩和終了の影響>
IMFはすでに、米国の大幅な歳出削減と欧州で続く債務危機を踏まえ、世界経済成長見通しを引き下げた。
IMFは、先進国が金融緩和を当面継続することは適切と考えていながらも、政策立案者に対し、超緩和政策を終了する場合の影響について考え始めるよう求めてもいる。
新興国市場はIMFに対し、主要な中央銀行が政策金利を1%かそれ以下に引き下げるだけでなく、銀行システムや経済への追加資金供給も行った、数年に及ぶ緩和策の影響を検討するよう強く求めている。
今年のG20議長国を務めるロシアのシルアノフ財務相は「現在の政策金利は非常に低い水準にあり、われわれはリスクがあると確認できている」と述べ、「利上げの際には、増えつつある債務コストが新たな債務問題の急増につながるだろう」と警告した。
主要経済国による債券買い入れ終了あるいは利上げは依然近くないものの、特に新興経済国は、金融緩和終了時期をめぐる市場の予想に注目している。予想が市場の長期金利に影響を与えるためだ。
国際金融協会(IIF)の算出では、新興国市場は過去3年で3兆3000億ドルの流入超となった。大量のマネーが為替レートを押し上げ、資本規制の導入に至った国もある。ただ、マネー流出も同様に痛みを伴う可能性がある。
当局者によると、IMF改革についても協議される予定だが、IMFにおける新興国の議決権拡大に関する交渉は事実上行き詰まっている。
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