12月24日、国連安全保障理事会は、内戦に突入する恐れのある南スーダンで展開中の国連平和維持活動(PKO)に従事する要員をほぼ倍増することを承認した。首都ジュバで撮影(2013年 ロイター/James Akena)
[ジュバ/国連 24日 ロイター] - 国連安全保障理事会は24日、内戦に突入する恐れのある南スーダンの国連平和維持活動(PKO)部隊を約2倍に増強する決議案を全会一致で採択した。
菅義偉官房長官は25日午前の会見で、現地PKOに参加している自衛隊の撤収を検討している事実はないと語った。
2011年に独立したばかりの南スーダンでは、今月15日に首都ジュバで武力衝突が発生。キール大統領の政府軍と、大統領に解任されたマシャール前副大統領の反大統領派の戦闘は原油生産地帯などにも拡大し、現在約4万5000人の市民が国連関連施設での保護を求めている。
事態を受け、潘基文(バン・キムン)国連事務総長はPKO要員を7000人から1万2500人に、警察要員を900人から1323人に増員することを要請。安保理は、全会一致で事務総長の要請を承認した。
潘事務総長は決議案採択後、「要員を増員しても、南スーダンのすべての国民を守ることはできない」とし、「独立から日が浅い同国が直面している暴力は何をもっても正当化することはできない」と述べた。
南スーダンでは、原油生産からの収入が歳入全体の98%を占める。南スーダンのディエウ石油・鉱物相は、北部ユニティ州にある油田での生産停止に伴い、生産量が日量4万5000バレル減少し、日量20万バレルになったことを明らかにした。ただ、南スーダン産原油の大半が採掘されるアッパーナイル州での生産は安全で、反政府勢力の手は及んでいないと述べた。
キール氏は24日、マシャール派に掌握された要衝の東部ジョングレイ州の州都ボルを政府軍が奪還したと表明した。
米国防総省は24日、米国民の退避支援目的で今週、ジブチに派遣した軍およそ150人の内、約50人の海兵隊員を南スーダンと国境を接するウガンダに移動させたことを明らかにした。
米国務省のサキ報道官によると、ケリー国務長官は24日、キール、マシャール両氏に対し、休戦を受け入れ和解協議を開始するよう要請した。中国外務省も24日夜、すべての当事者に戦闘停止を呼びかける声明を発表した。
南スーダンでは2012年から日本の自衛隊がPKOとして道路整備などに従事している。
25日付の朝日新聞は、現地の情勢悪化を受け、安倍政権が南スーダン派遣団に参加している自衛隊を撤退させる検討に入ったと報道した。菅官房長官は25日午前の会見で、自衛隊の撤収を検討している事実はないと述べるとともに、増強する考えもないことを明らかにした。
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