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日本時間10日午後の金相場は2週間ぶりの高値に上昇。米連邦準備理事会(FRB)の12月利下げ観測や、一連の経済指標で世界的な景気減速懸念を強まったことが押し上げ要因。
28日の金相場は、前日の下げの一部を取り戻し、1オンス=4000ドル台を回復。ドルの下落や米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げへの期待が、米中貿易摩擦緩和の兆しによる圧力を相殺している。
24日の金相場は下落しており、週間では10週ぶりの下落となる水準で推移している。ドル高が重しとなっているほか、市場参加者がこの日発表される米インフレ指標を控えてポジション調整したことが背景。
金価格が9日の取引で3%超上昇し、2023年3月以来の高値更新の見通しとなった。中国政府による米国への追加関税率引き上げで米中貿易摩擦が激化する中、安全資産への資金流入が進んだ。
米エネルギーサービス会社ベーカー・ヒューズの週間データ(14日までの週)によると、国内の石油・天然ガス掘削リグ稼働数は前週から変わらずの592基だった。
サウジアラビアの国有石油会社サウジアラムコが5日公表した声明によると、同国は主要油種アラブ・ライト原油について、12月のアジア向け公式価格(OSP)を前月比で1バレル当たり0.5ドル引き下げ、オマーン・ドバイ産原油の平均価格に同1.70ドル上乗せした価格とした。アジアの精製企業関係者らは0.3―0.5ドルの引き下げを予想しており、おおむね予想通りだった。
金価格が今週1オンス=2526.07ドルを付け、改めて史上最高値を更新した。年初来の上げ幅は既に460ドルに迫り、上昇率が20%を突破。今年最も効率的な運用資産の1つとなった。
金相場は基礎的諸条件が堅調で、過去最高値を何度も更新している今の勢いを下半期にも維持しそうだが、1オンス=3000ドルの達成は難しいと市場関係者は見ている。
アジアで金現物需要が堅調なままだ。価格は5月に記録した過去最高値の近辺で推移している。足元価格は1オンス=2300ドル余り。年初来値上がり率は約12%に及び、前月に記録した最高値からの値下がり率はわずか6%にとどまっている。
5月に過去最高値を付けた金価格がある程度調整すれば、中国は金地金の積極的な購入を再開すると、業界筋は予想している。
自動車排ガス浄化装置などを手がけるジョンソン・マッセイが9日公表したリポートによると、今年のプラチナ市場は過去10年で最大の供給不足に見舞われている。昨年高水準だったロシアからの輸出が通常に戻った半面、産業用需要は強さを維持しているためだ。
8日のパラジウム現物価格が、2018年4月以来5年10カ月ぶりにプラチナ価格を下回った。需要減退懸念が高まる一方、供給は減らないとの見方を背景に、値下がりが続いている様子がうかがえる。
香港統計局が27日に発表した9月の香港経由の中国の金輸入は差し引き26.793トンで、前月比約23%減少した。まだら模様の景気回復が需要の重石となり、2カ月連続で減少した。