今年の米原油輸出、中国の報復関税で減少も コロナ禍後初

原油先物1%高、サウジとロシアが安定化策を協議
米国時間の原油先物は、サウジアラビアとロシアが市場安定化に向けた対策を協議したと伝わったことを受け、約1%上昇した。昨年6月、ロサンゼルスで撮影(2023年 ロイター/Lucy Nicholson)
[ヒューストン 6日 ロイター] - 今年の米国の原油輸出は、中国の報復関税の影響で、新型コロナウイルス流行後初めて減少に転じる可能性がある。
米国は2015年、40年ぶりに原油輸出を解禁。その後、輸出量は10倍以上に急増した。現在、サウジアラビア、ロシアに次ぐ世界3位の原油輸出国となっている。
中国は近年、割安なロシア産、イラン産原油を輸入しており、米国産原油の輸入は減っているが、データ分析会社ケプラーによると、昨年の中国の米国産原油輸入は日量16万6000バレルで、米原油輸出全体の5%近くを占めた。
昨年の米原油輸出は0.6%増の日量380万バレルと、伸び悩んだ。世界的な需要に対する懸念から米国企業がシェール生産を抑制していることが背景だ。
ケプラーのアナリスト、マット・スミス氏は、米国の輸出に占める中国のシェアは「決して小さくない」と指摘。米国産原油に対する国際的な需要がピークに近づいている可能性があり「中国の報復関税でそうした傾向がさらに加速することも考えられる」と述べた。
中国が輸入した米国産原油の約48%は、マーズ原油やサザン・グリーンキャニオン原油などの高硫黄原油。アナリストによると、高硫黄原油は米国の製油所での精製に適しており、特に米国がカナダとメキシコに関税を課した場合は、国内で容易に買い手が見つかる可能性がある。
中国が輸入した米国産原油の約44%は、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)などの低硫黄原油。アナリストによると、米国産の低硫黄原油は、価格競争力があれば、欧州やインドの製油所からの需要が見込め、今後も輸出が続く可能性がある。
中国にとって報復関税の影響は限定的とみられる。中国税関総署によると、24年の輸入原油に占める米国産の比率は1.7%で、23年の2.5%から減少している。

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トムソン・ロイター

Houston-based energy reporter focused on oil markets and energy companies. Arathy closely tracks U.S. crude supply and its impact on global markets, ever changing crude oil flows, and reports on U.S. shale producers and oilfield service companies.