
10月7日、 自民党の高市早苗新総裁(写真)は役員人事を決定した。都内で4日代表撮影(2025年 ロイター)
[東京 7日 ロイター] - 自民党は7日、臨時総務会を開き、役員人事を正式決定した。党四役では、幹事長に鈴木俊一総務会長、総務会長に有村治子・元女性活躍相、政調会長に小林鷹之・元経済安全保障相、選挙対策委員長に古屋圭司・元国家公安委員長をそれぞれ起用した。麻生太郎最高顧問は副総裁に充てた。
4日の総裁選決選投票で麻生氏は事実上、自派議員に高市新総裁を支持するよう呼びかけた。鈴木・有村両氏は麻生派に所属し、有村氏と古屋氏は総裁選で高市氏の推薦人だった。総裁選で4位だった小林氏は決選で高市氏に投票したと公表している。
このほか幹事長代行には旧安倍派の萩生田光一・元政調会長、国会対策委員長には梶山弘志・元経済産業相を充てた。組織運動本部長に新藤義孝・前経済再生相、広報本部長に鈴木貴子・元外務副大臣が就いた。
<党内融和重要、「予算編成にメリハリ」と鈴木氏>
記者会見した鈴木幹事長は総裁選の決選投票で国会議員票が僅差であったと指摘し「党内融和を大切にみんなが心をひとつにして難局、課題に応えていく」と強調した。
責任ある積極財政を唱える高市氏と、財政健全派とされる鈴木氏の間で今後どのようなコミュニケーションをとるかとの質問には「積極財政派の方も財政規律を一切無視してよいとは考えていない」と指摘。積極財政と財政規律重視は「一対一で対立するものではない」と語った。「ブタ積み(不用)になった基金の国庫返納や予備費が過剰にならないようにするなど、メリハリをつけた予算編成」の重要性も訴えた。
<公明との連立、懸念を丁寧に払拭>
高市総裁就任を受けて、公明党の斉藤鉄夫代表が高市氏の政策姿勢に懸念を示し、連立の維持に不透明感が生じているが、鈴木氏は「懸念を丁寧に払拭して両党の関係をさらに高めたい」と回答した。
野村総合研究所のエグゼクティブ・エコノミスト、木内登英氏は「党四役では半数が麻生派となり、副総裁の職とともに麻生派色が非常に強い布陣。そのもとで、財政健全化や日本銀行の独立性を尊重する姿勢が強い麻生氏が、高市氏の積極財政と金融緩和継続の姿勢を緩和するかどうかは、金融市場の注目点の一つとなるだろう」とコメント。旧安倍派の政治資金規正法違反事件で処分された萩生田氏の起用については「世論の批判のみならず、自民党が連立を組む公明党からの批判を受けるとみられる」と指摘している。
竹本能文
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