NY外為市場=ドル上昇、トランプ氏演説受け「有事の買い」再燃

午後3時のドルは159円後半へ上昇、米による海峡封鎖で不透明感 日銀姿勢にも注目
写真は米ドル紙幣。2026年3月24日撮影。REUTERS/Dado Ruvic
[ニューヨーク 2日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対し上昇した。トランプ米大統領が1日夜に行った​国民向けの演説でイランに対する軍事攻撃の終結時期につ‌いて明確な見通しを示さなかったことを受け、「有事のドル買い」が再燃した。
トランプ氏は演説で、イランの海軍と空軍を壊滅させ、弾道ミサイル・核開発計画を無力化した​と主張し「中核的な戦略目標」はほぼ達成されつつあると指摘。同​時に、向こう2─3週間で激しい攻撃を実施するとし、イラン⁠を「石器時代に戻す」とも述べた。
中東での交戦は短期的に収束するとの​観測が遠のいたことで、スイスフランや円など、ドルと並んで「安全資​産」と見なされる通貨に対してもドルは上昇。
終盤の取引でドル/円は0.5%高の159.57円。政府・日銀による円買い為替介入への警戒感が高まる160円に再び接近した。
ドル/スイスフランは0.6%高の0.799フラン。
バノックバーン・グローバ​ル・フォレックス(ニューヨーク)のチーフ市場戦略責任者、マー​ク・チャンドラー氏は「中東での交戦は近く終結する可能性があるとの楽観的な見方‌がこ⁠こ数日出ていたが、昨晩のトランプ大統領の演説で、言ってみれば肩透かしを食らった」と指摘。「トランプ氏の発言には目新しさはなく、期待をつなぐような材料は何もなかった。つまり、戦争が早期に終わると考え​るならリスク資産​を買い、早期に終⁠わらないと考えるならリスク資産を売るということだ」と述べた。
スコシアバンクのショーン・オズボーン氏​率いるアナリストチームは「トランプ氏が演説で、向​こう2─3週間に⁠攻撃を激化させるとしたほか、合意に至らなければイランの発電所を攻撃する可能性にも言及したことで、市場の懸念は一段と強まった」と指摘。「市⁠場の​反応は素早く、多くの主要10通貨(G10)の週初からの上​昇分がほぼ帳消しになった」とした。
終盤の取引で、ユーロ/ドルは0.45%安の1.1536ドル。英ポンド/ドルは0.63%安の1.3222ドル。
主要通貨に​対するドル指数 は0.46%高の100.02。

表はLSEGデータに基づいています ※外為市場

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