中国・香港株式市場は下落して引けた。市場の関心が米中協議から中東情勢の緊迫化と世界的な債券売りに移った。予想を下回る一連の経済指標も重しとなった。
イラン情勢に伴うエネルギーコストの上昇や国内需要の低迷に直面する中、中国国家統計局が18日発表した4月の鉱工業生産と小売売上高は伸びが鈍化した。
香港市場のハンセン指数(.HSI) は米株下落に追随し1.1%安、アジア市場の下落を主導した。
中東での新たな攻撃を受けて世界的に原油価格と債券利回りが上昇、投資家のリスク選好度が一段と後退した。
ソウル株式市場は下げから回復し上昇して引けた。計画中のストライキを巡る裁判所の判断を受けてサムスン電子が急伸した。
総合株価指数(KOSPI)(.KS11)は0.31%高で終了。一時4.68%下落し、プログラム取引を一時制限する「サイドカー」が発動された。
サムスン電子(005930.KS)は3.88%上昇し、序盤の3%超の下落を取り戻した。同社と労組は、同社史上最大のストライキを回避するための最後の交渉を開始。韓国の裁判所は、サムスン電子が申し立てた仮処分申請の一部を認め、ストによる生産量の減少を招かないよう労組に命じた。同業のSKハイニックス(000660.KS)は1.15%高となった。
未来アセット証券のアナリストは「サムスン電子のスト懸念が和らぎ、半導体セクターが堅調となった。エヌビディア(NVDA.O)の決算発表も控えており、投資家心理を押し上げる可能性がある」と述べた。
売買された909銘柄のうち、値上がりは203、値下がりは688だった。
海外勢は3兆6000億ウォン(24億ドル)相当の売り越しとなった。
シドニー株式市場は1カ月超ぶりの安値で引けた。商品(コモディティー)相場の下落を受けて鉱業株と産金株が売られた。中東和平交渉の停滞で原油価格が上昇、インフレ懸念が高まった。
S&P/ASX200指数(.AXJO)は3月31日以来の安値で取引を終えた。鉱業株指数は2.8%下落し、約1週間ぶりの安値を付けた。産金株指数は4%急落、不動産株指数は約3%下落し、金融株指数は0.3%安となった。
エネルギー株指数は原油価格高を背景に2%上昇。ウッドサイド・エナジーは2.9%高、サントス(STO.AX)は米アラスカ州のピッカ開発プロジェクトの初期段階で初めて石油を算出したことを受け、2.7%上昇し1カ月ぶりの高値を付けた。
MPCマーケッツの創設者で最高経営責任者(CEO)のマーク・ガードナー氏は「市場は以前から既に脆弱(ぜいじゃく)だった。豪中銀がインフレ見通しを上方修正、世界的に債券利回りが上昇しており、さらにホルムズ海峡情勢が早期に進展しないことで原油価格が急騰している」と指摘した。
個別銘柄ではトゥアス(TUA.AX)が指数構成銘柄の中で最大の下落率となり、一時68.7%安と2023年9月中旬以来の安値を付けた。シンガポール当局は同社子会社シンバ・テレコムとケッペル(KPLM.SI)傘下M1の合併に関する審査を停止した。
LSEGデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります ※シドニー市場 ソウル市場 アジア新興国市場
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