
写真は4月、都内の株価ボード前で撮影。REUTERS/Issei Kato
[東京 3日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比561円23銭高の4万9864円68銭と続伸して取引を終えた。前日の米ハイテク株高を受け、寄与度の高い人工知能(AI)関連株や半導体関連株が買われ、指数を押し上げた。節目の5万円を一時回復した。一方、相場全体では手掛かり難も意識され、5万円から上では利益確定売りが上値を抑えた。
AI・半導体関連株に買いが先行する中で日経平均は高く始まり、その後も断続的に上値を伸ばした。アドバンテスト(6857.T)とソフトバンクグループ(9984.T)、東京エレクトロン(8035.T)が朝方から堅調で、3銘柄で日経平均を600円超押し上げた。日経平均は後場には一時835円高の5万0138円に上昇した。
一方、来週以降に米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合を控える中、政策金利変更の織り込みが進んだこともあって、材料に乏しくなってきたことも意識されている。TOPIXは小幅下落しており「手掛かり難がうかがえる」(東海東京インテリジェンス・ラボの長田清英チーフストラテジスト)との声も聞かれた。東証プライム市場の値上がり銘柄数は3割弱で値下がりの方が約7割と多かった。
前日まで3連騰していた銀行株はマイナスに沈み、循環物色も意識された。市場では「一度利上げすると次の利上げが先になる可能性が高く(銀行株の)上値を追いにくい」(長田氏)との見方があった。
TOPIXは0.2%安の3334.32ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.2%安の1717.02ポイントだった。プライム市場の売買代金は5兆4222億0800万円だった。東証33業種では、値上がりは非鉄金属やサービス、不動産など10業種、値下がりは銀行や小売、電気・ガスなど23業種だった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.77%安の661.31ポイントと3日続落した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが432銘柄(26%)、値下がりは1120銘柄(69%)、変わらずは57銘柄(3%)だった。
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