ドル安圧力根強く、米指標や相互関税など材料多数=今週の外為市場

[東京 30日 ロイター] - 今週の外為市場では、米国の指標や相互関税、米国の議会動向、中東情勢など材料が多く、ドル/円は材料に応じて上下する方向感のない展開が続きそうだ。引き続きドル安基調は強いものの、相互関税は上乗せ分の一時停止が7月9日に期限を迎えるため、期限延長の有無や各国との交渉状況にも関心が寄せられている。関税政策を含め、トランプ米大統領の言動に振り回される状況は変わらない。
予想レンジはドルが142━147円、ユーロが1.155―1.185ドル。
米指標のうち最も注目される雇用統計の公表は7月3日の木曜日。通常発表されることが多い第1金曜日に当たる4日は、独立記念日の祝日となる。雇用統計では非農業部門雇用者数の「伸びは鈍化するとみられるが、大崩れはしない」(三井住友銀行チーフ為替ストラテジストの鈴木浩史氏)との見方が聞かれた。
雇用関連ではADP民間部門雇用者数が公表され、米ISM製造業・非製造業景気指数などの指標も予定されている。米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測などによるドル売りが根強く、「ドル買いに慎重と言わざるを得ない」(上田東短フォレックスの阪井勇蔵・営業企画室室長)雰囲気の中で、指標が悪化すれば「早期利下げ観測が一段と強まる」(同)可能性がある。
引き続き「ドル安圧力は続きやすいが、米中貿易交渉の進展などがドルを下支えする」(三井住友銀の鈴木氏)とみられる。次期FRB議長人事を巡る報道など、トランプ米政権の動向が引き続きかく乱材料となる構図は変わらず、トランプ氏次第で「相場の潮目が一気に変わることも十分にある」(上田東短の阪井氏)という。
トランプ米大統領は27日、金利を現状から引き下げない人物はFRB議長に任命しないと述べた。関税を巡っては、トランプ米大統領はカナダが米IT大手に課すデジタルサービス税が「米国への直接的かつ露骨な攻撃」だとして、カナダとの貿易協議を突然打ち切った。
日本では、1日に日銀の短観が発表されるほか、3日に高田創審議委員が三重県金融経済懇談会に出席する。
いったん懸念が後退した中東情勢を巡っても、火種はくすぶる。協議再開の見通しを明らかにしたトランプ大統領に対して、イラン側は協議を否定。停戦には持ち込んだものの、最終的な落としどころが明確ではなく、イランが核開発を継続すれば再びイスラエル側の攻撃が再開される可能性もあるとの見方も聞かれた。
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*経済指標予測 

為替マーケットチーム

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