上値重い、地政学リスクに警戒 イベント一巡で材料不足=今週の東京株式市場

[東京 25日 ロイター] - 今週の東京株式市場で日経平均は、上値の重い展開が想定されている。ロシアとウクライナを巡る情勢が一段と悪化し、地政学リスクが高まった場合は、日経平均は3万7000円程度まで下落する可能性がありそうだ。米大統領選挙や日米企業の決算発表など重要イベントが一巡し、材料難との見方も聞かれた。
日経平均の予想レンジは3万7000円―3万8800円。
テクニカル面では、日経平均が主要な移動平均線を下回っているほか、「3万8000円割れの水準は過去半年で売買代金が少なかったこともあり、値幅を伴って下落するリスクがある」(T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー・浪岡宏氏)という。
地政学リスクの高まりが株安のトリガーになる可能性があり、ロシアとウクライナの情勢が一段と緊迫化した場合は、売りが強まるとみられている。浪岡氏は「リスクオフムードが高まれば為替が円高方向に振れると予想され、主力株や輸出関連銘柄などに売りが出るのではないか」と話した。
一連のイベントを通過して、手掛かり不足のムードも広がりそうだ。「好業績だった銘柄への見直し買いなどはあるかもしれないが、相場全体として上値を追っていくには材料が少ない」(国内証券・調査部部長)との声が聞かれた。
*イベントダイアリー 
*経済指標予測 

株式マーケットチーム

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