米金融・債券市場=利回り低下、関税巡る不確実性で安全資産需要高まる

[21日 ロイター] - 米金融・債券市場では、利回りが低下した。米関税を巡る不確実性を背景に、投資家がショートポジションを巻き戻した公算が大きい。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は18日、トランプ政権が貿易交渉で欧州連合(EU)とのいかなる合意においても、15─20%の最低関税を課す構えと報じた。
エコノミストらは、予想を上回る関税引き上げは世界経済の足かせになると見ており、この日はこうした見方が欧州および米債買いの一因となった。
オックスフォード・エコノミクスの首席アナリスト、ジョン・キャナバン氏は「関税措置と8月1日の関税発動日について若干の懸念が広がっている」とし、安全資産への需要を一部誘発しているという見方を示した。
市場では、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の去就を巡る報道も引き続き注目される。ベセント財務長官は21日、FRB全体を一つの組織として検証し、これまで組織として成功してきたかどうかについて検討する必要があるとの認識を示した。
指標となる10年債利回りは約6ベーシスポイント(bp)低下の4.369%。
30年債利回りも6bp低下の4.936%。
2年債利回りは2bp低下の3.85%となった。
2・10年債の利回り格差は約51bpと、先週末の56bpから縮小した。
日本の第27回参議院選挙では、自民・公明の連立与党が過半数を割り込んだ。しかし石破茂首相が続投の意向を示したことで、市場には安心感が広がり、米債価格の上昇につながった。
バンガードのシニアポートフォリオマネジャー、ブライアン・クイグリー氏は「きょう見られた米債価格の上昇は世界の国債市場の動きと一致している」と指摘。日本の参議院選挙の結果が市場が想定した範囲内だったことや、8月1日の関税発動期限を前に貿易交渉が停滞していることなど、複数の要因が重なった結果だとの見方を示した。
財務省は23日に20年債(130億ドル)、24日にインフレ指数連動10年債(210億ドル)入札を実施する予定。
BMOキャピタルマーケッツのアナリストはメモで、23日の20年債入札では「長らく懸念されてきた投資家の買い控え の兆候が示されるかが再び注視されるだろう」と述べた。

※米国債市場

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