
9月30日、 米ダラス地区連銀のローガン総裁(写真)はインフレ率は新たな関税の影響を考慮に入れなくても上昇しているとし、米連邦準備理事会(FRB)が2%のインフレ目標を達成するには労働市場の一段の減速が必要な可能性があるとの見方を示した。ダラスで2023年10月撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)
[10日 ロイター] - 米ダラス地区連銀のローガン総裁は10日、トランプ米大統領が打ち出している関税措置で失業率とインフレが共に上昇する公算が極めて高いと述べ、インフレとインフレ期待の抑制を喫緊の課題と見なしていることを示唆した。
ローガン総裁はピーターソン国際経済研究所で開かれた貿易と移民に関するイベントでの講演で、米連邦準備理事会(FRB)が担う「物価安定」と「雇用の最大化」という2つの責務の双方を持続的に達成するには、関税に起因する物価上昇が持続的なインフレにつながらないようにすることが重要と指摘。現時点ではFRBの金融政策のスタンスは「良い位置にある」と述べた。
その上で「インフレへの影響がどの程度持続するかは、企業がコスト増をどの程度速く転嫁するか、また、長期インフレ期待が十分に安定しているかに依存する」とし、インフレ期待が高水準で定着すれば、インフレ抑制に時間がかかるほか、労働市場が弱体化し、経済的な打撃は一段と大きくなるとの見方を示した。
トランプ大統領は9日、貿易相手国に対する相互関税について、国・地域ごとに設定した上乗せ部分を90日間停止すると発表。一律10%の基本関税は維持する。
ローガン氏はこれについて直接言及しなかったものの、トランプ政権の政策の経済的な影響や、政策そのものを巡る不確実性が金融市場で消化される中、市場が不安定になっているという認識は示した。
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