マレーシア中銀、政策金利据え置き 預金準備率引き下げ

マレーシア中銀、政策金利据え置き 成長見通しに下振れリスク
 5月8日、マレーシア中央銀行は政策金利を3%に据え置いた。写真は同行のロゴ。2023年5月、クアラルンプールで撮影(2025年 ロイター/Hasnoor Hussain)
[クアラルンプール 8日 ロイター] - マレーシア中央銀行は8日、政策金利を3%に据え置いた。ただ、貿易摩擦による景気減速を警告しており、アナリストは年内に利下げがあると予想している。
ロイター調査ではエコノミスト30人中24人が据え置きを予想していた。2023年5月以降、現行水準に据え置いている。
中銀は銀行の法定準備率(SRR)を今月16日から100ベーシスポイント(bp)引き下げ1.00%にするとも表明。引き下げは新型コロナウイルス流行初期の2020年3月以来で、ハト派的な政策見通しが強まった。
中銀は声明で、第1・四半期の国内経済が好調に推移した一方で、成長見通しに対するリスクバランスは下向きに傾いていると表明。主要貿易相手国の景気減速見通し、支出と投資の鈍化、予想を下回るコモディティー生産を理由に挙げた。
「米国が発表した関税措置とそれに伴う報復措置で、世界の経済成長と貿易の見通しが悪化している」とし、貿易交渉や地政学的緊張を含め、見通しには依然かなりの不確実性があると述べた。
3月のインフレ率は4年ぶり低水準の1.4%。第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前年比4.4%増だった。
中銀は先に、貿易戦争を受けて、今年の経済成長予測(4.5─5.5%)を下方修正せざるを得ないと表明している。米国は7月からマレーシアに24%の関税を課す計画。
キャピタル・エコノミクスは、景気減速見通しとインフレ懸念緩和により、年内の利下げ余地が十分にあると指摘。「政策金利は年末までに2.50%になると考えている」と述べた。
中銀は貿易摩擦の激化と世界的な政策の不確実性の高まりが外需の重しになるが、電気・電子機器の需要と観光客の支出増加が輸出への影響を幾分和らげるとの見方も示した。
中銀はグローバルなコスト環境が穏やかで、過度な内需圧力もないことから、今年のインフレ率が管理可能な水準にとどまると予想。今年の総合インフレ率を2─3.5%、コアインフレ率を1.5─2.5%と予測した。昨年の実績はともに1.8%だった。

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