
7月31日、オーストラリア統計局が発表した第2・四半期の消費者物価指数(CPI)は、住宅や食品の値上がりを受けて前年比の伸びが加速した。写真はシドニーのスーパーマーケット前で2020年6月撮影(2024 ロイター/Loren Elliott)
[シドニー 31日 ロイター] - オーストラリア統計局が31日発表した第2・四半期の消費者物価指数(CPI)は、住宅や食品の値上がりを受けて前年比の伸びが加速した。ただ、コアインフレ率は予想を下回り、追加利上げ観測が大きく後退。年内にも利下げが実施されるとの見方が高まった。
この日発表の6月の小売売上高は予想を上回る伸びとなったが、第2・四半期全体ではマイナスとなり、引き締め的な金融政策が個人消費抑制の効果を表した格好となった。
豪ドルは統計発表後に0.7%下落し0.6495米ドルと、3カ月ぶりの安値を付けた。3年物国債先物は23ティック上昇し96.28を付けた。
スワップ市場では利下げを織り込み直す動きが見られ、12月までの利下げ確率は70%となった。
第2・四半期CPIは前期比1.0%上昇し、市場予想と一致した。
前年比では3.8%上昇と第1・四半期の3.6%上昇から加速し、予想と一致。6月単月でも前年比3.8%上昇した。
コアインフレ率の指標として注目されるCPIの中銀トリム平均値は第2・四半期に前期比0.8%上昇し、伸び率は予想の1.0%を下回った。前年比伸び率は3.9%と第1・四半期の4.0%から鈍化し、2022年初め以来の低水準となった。
デロイト・アクセス・エコノミクスのパートナー、スティーブン・スミス氏は「きょう発表されたCPIデータを受け、景気後退を招くだけである利上げを巡る観測に終止符が打たれるだろう」と指摘。
「世界ではオーストラリアよりも早くパンデミック後のインフレ上昇に見舞われた多くの国で金利が低下している。これは高水準の金利を引き下げる世界的な傾向にオーストラリアが数カ月遅行していることを示す」と述べた。
UBSの豪州担当チーフエコノミスト、ジョージ・サレノー氏は8月の利上げ予想を撤回。「選挙に先立ち、追加の財政刺激策が導入されると予想しており、中銀が長期間、金利を高めに維持するとの見方は変えていない」とし、利下げ開始は来年8月で利下げ幅は25ベーシスポイント(bp)になると予想した。
第2・四半期は住居費と食品価格が特に上昇した。家賃は2%上昇、果物・野菜は6.3%上昇。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は先月、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを5会合連続で4.35%に据え置いた。理事会はインフレの上振れリスクを踏まえ利上げの是非を議論したが、労働市場が急速に軟化するとの懸念が利上げの障害となってきた。
アナリストは新たな電気代補助金が第3・四半期に物価上昇圧力を大幅に抑えるとみている。
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