[ワシントン 4日 ロイター] - トランプ米政権2期目で初めての主要地方選挙が4日に行われ、民主党が3戦全勝を果たした。新世代の指導者を輩出するとともに、苦境に立たされている同党にとって来年の中間選挙に向けた勢いをもたらした。
同日投開票されたニューヨーク市長選では、民主党候補で急進左派のゾーラン・マムダニ氏(34)が無所属で出馬したクオモ前ニューヨーク州知事(67)に勝利し、イスラム教徒として初のニューヨーク市長となった。同氏は民主社会主義者で、無名の州議会議員から全国的に注目される民主党の有力者として台頭した。
マムダニ氏は集まった支持者らに「裏切られた国民にドナルド・トランプをどう倒すか示せる者がいるとすれば、それは彼を生んだこの街だ。そして、独裁者を恐怖に陥れる方法があるとすれば、それは彼が権力を築くことを可能にしたまさにその環境を破壊することだ」と語りかけた。
マムダニ氏の勝利は民主党内の世代交代とイデオロギー対立を象徴する結果となり、党全体に影響が及ぶ可能性もある。
米ニューヨーク(NY)市長選でデシジョン・デスクHQは民主党から立候補している34歳の民主社会主義者ゾーラン・マムダニ氏(写真)が、予備選で同氏に敗れて無所属で出馬した67歳のクオモ前ニューヨーク州知事に勝利すると予測。NY市ブルックリン区で4日撮影(2025年 ロイター/Kylie Cooper)
また、同日投開票されたバージニア州知事選では、民主党候補のアビゲイル・スパンバーガー前下院議員(46)が共和党候補に難なく勝利。同州知事を務める初の女性となる。ニュージャージー州知事選でも、民主党のマイキー・シェリル候補が共和党のジャック・チャタレリ候補を破った。
今回の選挙は約9カ月にわたるトランプ大統領の政権運営に対する国民の評価を図るバロメーターとなった。また野党・民主党にとっても、中間選挙を1年後に控えて苦境脱出への道を探る中、これまでの選挙戦略を試す試金石になった。
3氏はいずれも物価高など経済問題を前面に掲げた。スパンバーガー氏とシェリル氏は中道派だが、マムダニ氏は約100万戸の家賃凍結や公営バス無料化など、進歩的な政策を訴えた。ただ、ウォール街の関係者らは、金融の世界的な中心であるニューヨーク市を民主社会主義を掲げる市長が率いることに懸念を表明している。
トランプ大統領はマムダニ氏を「共産主義者」と呼び、同市への連邦資金拠出を削減すると明言してきた。トランプ氏は4日夜のソーシャルメディアへの投稿で、敗因は投票用紙に自分の名前がなかったことと連邦政府閉鎖が続いていることだと主張した。
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」