[東京 22日 ロイター] - 日本証券業協会が22日発表した1月公社債店頭売
買高(国債)によると、生損保が超長期債を8年1カ月ぶりの高水準となる約1兆円買い
越した。高金利局面を捉え購入を増加させたとみられている。超長期債は、地方金融機関
や農林系金融機関も買い越した。外国人投資家は中期債を約1兆円買い越している。
1月の円債相場は金利が上昇。新発10年債利回りは前年末の0.020%から0.
055%(29日)に切り上がった。新型コロナウイルスのワクチン普及による景気回復
や米国の大規模な経済対策への期待で、世界的にリフレトレードが進行。日本でも3月の
日銀点検に向け、長期金利操作の変動許容幅拡大などへの警戒感が強まった。
生損保は超長期債を1兆0038億円と大きく買い越した。2012年12月の1兆
0315億円以来となる高水準だ。長期債は130億円の売り越し、中期債は32億円の
買い越しとなり、国債合計では9940億円の買い越しとなった。
「金利が上昇した機会で、購入を増加させたようだ。当時も、さらなる金利上昇懸念
は強かったが、高金利局面ではしっかり買ってくることが確認されたことは需給面での安
心感につながる」と、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のシニア債券ストラテジスト
、稲留克俊氏は指摘する。
地方銀行、第二地銀、信用金庫の地域金融機関も、超長期債を計7410億円と大き
く買い越した。地銀は長期債も5158億円と大幅な買い越し。
農林系金融機関は合計で4042億円の買い越し。超長期債を4902億円買い越し
た。一方、長期債は181億円、中期債は679億円と、それぞれ売り越している。
都銀は合計で3818億円を売り越した。超長期債は6394億円と20年4月(9
460億円)以来となる大幅売り越しとなり、国内勢の中で超長期債への姿勢がやや分か
れた。長期債は1462億円、中期債は1114億円それぞれ買い越している。
外国人投資は合計で1兆2028億円を買い越した。中期債が1兆0358億円と2
020年2月(1兆3929億円)以来となる大きな買い越しとなった。超長期債は18
61億円の買い越し、長期債は191億円の売り越しと大きな動きはみられなかった。
◎国債投資家別売買高(国庫短期証券を除く)は以下の通り。
利付国債買越 超長期債買越 長期債買越 中期債買越
額 額 額 額
都市銀行 ▲ 3818 ▲ 6394 1462 1114
地方銀行 8762 3577 5185 0
信託銀行 6866 1174 1085 4607
農林系金融機 4042 4902 ▲ 181 ▲ 679
関
第二地銀協加 1538 620 918 0
盟行
信用金庫 4132 3213 919 0
その他金融機 2225 1263 962 0
関
生保・損保 9940 10038 ▲ 130 32
投資信託 ▲ 964 ▲ 178 ▲ 715 ▲ 71
官公庁共済組 67 67 0 0
合
事業法人 553 108 435 10
その他法人 249 205 44 0
外国人 12028 1861 ▲ 191 10358
個人 ▲ 10 2 ▲ 11 ▲ 1
その他 ▲ 34890 ▲ 13838 ▲ 5282 ▲ 15770
債券ディーラ ▲ 282 235 ▲ 501 ▲ 16
ー
合 計 10438 6855 3999 ▲ 416
(ロイターニュース 金利マーケットチーム)
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