January 1, 2020 / 11:06 PM / 2 months ago

展望2020:日経平均は年半ばまで堅調か、リスクは米の対中圧力

[東京 2日 ロイター] - 2020年の日経平均株価は、年央にかけて比較的堅調に推移するとの見方が多い。米中通商協議が「第1段階」の合意に達し外部環境が好転しているほか、景気の底打ちや東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた高揚感なども支援材料になるとみられている。リスク要因は11月の米大統領選。トランプ大統領や民主党候補者が中国に対して圧力を強めるような場合は、相場調整が深まる可能性がある。

2020年の日経平均株価は、年央にかけて比較的堅調に推移するとの見方が多い。写真は2019年1月4日の東京証券取引所大発会で撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

市場関係者の見方は以下の通り。

●総じてしっかりとした動き、日本株の出遅れ感も来年は解消

<野村証券 エクイティ・マーケット・ストラテジスト 伊藤高志氏>

今年は米中貿易摩擦の影響を受けて、資本財や素材の需要がじわじわと減退、世界的な下方修正が続いた。GAFA(米グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)をはじめとするITやサービスといったセクターを強みとする米国と異なり、製造業を主とする日本にとって打撃となった。

米中貿易摩擦が一段落ついたので、来年は下方修正が続いていたセクターに見直しが入り、日本株の出遅れ感も解消されるだろう。EPS(1株当たり利益)がどの程度回復するかが注目点となる。株価は引き続き米中貿易摩擦や米大統領選を巡るニュースの影響を受けつつも、総じてしっかりとした動きをみせるのではないか。

日経平均の2020年予想レンジ:2万2000円─2万8000円

●米中関係をにらみつつN字型上昇波動へ、日経平均3万円回復も

<大和証券 チーフテクニカルアナリスト 木野内栄治氏>

世界経済は米中関係に左右される状況が2020年も続くとみられるが、米中対立緩和によって外部環境は好転、相場の地合いは良くなった。3月ごろまでは堅調な状況が続くとみられる。ただ、米中の歩み寄りは一時的なものであるため、11月に行われる米国大統領選挙に向けた情勢によっては、再び両国の関係に不透明感が台頭しそうだ。

ポイントになるのは、民主党の候補が誰になるかだろう。急進派を避けたい中国としては、候補者が決まるまでファイティングポーズを取ることはない。3月までは中国の姿勢は経済優先となることが想定され、日経平均は2万7000円まで上昇するとみている。

しかし、民主党の候補が急進派以外となれば、中国は米国に対して強気に転じる一方、米国でもトランプ大統領が再選に向けて、中国に対して強硬姿勢を打ち出すとみられ、いったん2万4000円レベルまでの調整がありそうだ。ただ、大統領選挙が近づくにつれ、再び上昇に転じるだろう。年末までに3万円回復があっても不思議ではない。年間を通して、N字型の上昇波動を描くと想定している。

日経平均の2020年予想レンジ:2万4000円─3万0000円。

●日経2万6000円試す、後半は米大統領選控え様子見ムード

<みずほ証券 シニアテクニカルアナリスト 中村克彦氏>

2020年は米大統領選や東京オリンピックなど重要イベントが多い。日経平均は5Gの商用化やキャッシュレスの還元期限の駆け込みを受けて4─6月で緩やかに上昇し、オリンピック開催の7─8月でピークを迎え、その後は米大統領選を控え調整含みに入り様子見ムードとなるだろう。

日経平均の上値は2万5000─2万6000円近辺となるのではないか。18年2月に米中貿易摩擦が始まってからPER(株価収益率)は11─14倍、PBR(株価純資産倍率)は約1.0─1.3倍で推移している。これらの上限を日経平均に当てはめると上値は2万6200─2万6400円となる。

一方、200日移動平均線からの乖離率では、15%を超えると上値が重くなる傾向がある。現在15─20%の乖離水準は2万5000─2万6000円となっており、バリュエーションやテクニカルを踏まえると、上値は2万6000円前半に重なる。

日経平均は1990年以降、西暦の末尾の数字が9の年は前年比で強く、0の年は弱くなるという傾向が出ている。来年は2020年。株式相場にまつわるジンクスを信じる人であれば、2万6000円は強すぎるととらえるかもしれない。

日経平均の2020年予想レンジ:2万1000円─2万6000円。

●上値は限定的、日経2万4500円前後がめど 米大統領選が不透明要因 

<ピクテ投信投資顧問 ストラテジスト 糸島孝俊氏>

日経平均のここまでの上昇はバリュエーションの切り上げによって起きたものだ。PER(株価収益率)の上昇が、米中対立の緩和で企業業績が戻るという見方が織り込まれた形であることを踏まえれば、実際に良い業績が出てきたとしても上値は限定的となるのではないか。2018年10月2日の取引時間中の高値2万4448円前後が上値めどとなる可能性が高い。

19年の日経平均は、PBR(株価純資産倍率)1.0倍近辺が下値として意識された。6月4日、8月6日、8月26日の取引時間中の安値はいずれも2万0100─2万0200円台にとどまっている。マーケットを大きく惑わすショックがない限り、下がっても2万円程度で止まるだろう。

こうした中で、米大統領選挙は不透明要因となる。仮に民主党の候補が一本化して勢いが出てきた場合、市場が不安定化するリスクがある。このほか米国の景気動向や金融政策、米中通商協議の先行きなどをにらみつつ、レンジの中で数カ月ごとに上下を繰り返すというイメージを持っている。

日経平均の2020年予想レンジ:2万0000円─2万4500円。

杉山健太郎 水野文也 佐古田麻優 編集:田中志保

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