5月6日、ギリシャ総選挙は、約半数の開票を終えた段階で二大政党の1つ、新民主主義党が首位、全ギリシャ社会主義運動は3位となっている。写真は投票するパパデモス首相(2012年 ロイター)
[アテネ 7日 ロイター] ギリシャで6日、総選挙(議会:300議席)が実施された。今回は、ギリシャが財政危機に陥り、欧州連合(EU)/国際通貨基金(IMF)の支援を仰いでから初めての選挙。
国際支援を受けるために数々の緊縮策を打ち出してきた二大政党は、約4分の3が開票された段階で新民主主義党(ND)が首位に立つ一方、全ギリシャ社会主義運動(PASOK)は3位。国際支援とそれに伴う緊縮策に反対の立場をとっている急進左派連合が2位に入った。第1党には自動的に50議席が与えられるが、NDとPASOKが再び連立を組むのは困難な情勢だ。
開票率約75%時点で、NDの得票率は約20%、PASOKは約13.6%。急進左派連合は16.3%。前回2009年の選挙では、PASOKが44%を得票、急進左派連合はわずか5%だった。
37歳とギリシャの政党代表としては最年少となる急進左派連合のAlexis Tsipras代表は、平和的な革命と称賛し、メルケル独首相は緊縮政策の敗北と理解すべきと主張した。
有権者からは「もうこれ以上、物乞いのような暮らしには耐えられない。左派連合は状況を変えられる」(65歳の年金生活者)との声が聞かれた。
極右政党「Golden Dawn」の健闘も、有権者の怒りを示している。「Golden Dawn」は約7%得票し、1974年の軍事政権崩壊後、初めて議席を確保する見通しとなった。
NDのサマラス党首は、ギリシャが引き続きユーロ圏にとどまる救国政府の樹立を訴えた。PASOKのベニゼロス党首も挙国一致政府の必要性を主張し、PASOKは債務危機対応の代償を払わされたと述べた。
しかし、選挙で得票を伸ばした少数政党はすべて国際支援に反対の立場。立場の違う政党との連立は困難で、ギリシャの政局は流動化することが予想される。
アナリストの間では、各政党の得票率を踏まえて絶対的な勝者がいないことで、再選挙さえあり得るとの声も出ている。
しかし、ND関係者は、NDの第1党が確定すればやり直し選挙を求めないと述べた。サマラス党首は7日に連立協議に着手する公算という。
IHSグローバル・インサイトのBlanka Kolenikova氏は「今回の選挙は、主要政党への審判が下される選挙。主要政党が過半数をとれないなら、罰を受けたことになる」と指摘した。
スピロ・ソブリン・ストラテジーのニコラス・スピロス氏は「出口調査は、すでに明らかだったことを確認した。それは、ギリシャがユーロ圏にとどまりたいなら実行しなければならない改革について政治的コンセンサスができていないということだ」と語った。
オックスフォード大学のOthon Anastasakis氏(東・南欧研究)はロイターに「ギリシャ国民は『もう緊縮策はたくさんだ』という非常に強いメッセージを対外的に発した」と述べた。
EUやIMF、投資家は、救済反対派が得票を伸ばしたことを受け、支援条件緩和を求める機運が高まることを懸念している。
ショイブレ独財務相は4日、ギリシャ新政権は救済を受けたいなら緊縮策を堅持しなければならない、とクギを刺した。
*内容を追加します。
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